投 稿
国立大学大変革の中
環境整備の初夢を見た
名古屋大学夢見る一構成員
行財政改革の関係等で、国立である本学は間違いなく以降年間に教職員定数約3500人のうち1割350人以上、多くには2割程度の定員削減が予定され、また、全国立大学の行政法人化等が論じられている。国立大学の教育研究環境が大きく変化していきます。
一方、このほど大学審議会から「21世紀の大学像と今後の改革方策について〜競争的環境の中で個性が輝く大学〜」との答申が出され、これを受けた「責任ある意志決定と実行〜組織運営体制の整備〜」「年間取得上限単位数の設定」等、学校教育法、大学設置基準等の関係法令改正も日程にのぼっております。こうした中、本学では、さいわいにも平成8年度から副学長制が取り入れられており、また、平成10年度には高等教育研究センターが発足しており、今後とも本学の運営、教育関係等について大いに力を発揮していくものと期待されるところです。
さて、私は名古屋大学を愛すること人後に落ちないとひそかに自負している名古屋大学一構成員であります。このような私が、前述のような大きな教育研究環境の変化を迎えるに当たって、本学のハード面の教育研究環境整備に関し、以下のような新春初夢を見ました。(その実現が相当程度に困難であるので夢なのです。また、私自身もともと生来からの欲張りでありますので、複数の夢を見ました。)これらが正夢となり、実現していくことを切に願うものです。
初夢I
仮称「ノーカー・われら名古屋大学」
名古屋大学エコ・プロジェクト
現在、本学では主に自動車の入構規制について、受益者負担のよるカード式入構システムの導入約1億円の設備(うち5000万円分は10年毎更新)と年間運用経費5000万円を投入など精力的に検討されていると聞く。
しかし、皆さん、このことについて、ここでちょっと立ち止まって深く考えてみましょう。
現在、工事中の地下鉄環状線完成のあかつきには、市内全域が以前よりも強く公共交通機関で結ばれ、カバーされることになる。つまり、言い方を変えれば、市内のあらかたの部分が、公共交通機関によって移動のためにマイカーを使用しなくてもよいレベルにまでつながるということである。車は各戸に普及し、それなりに規制しなければ、構内はたちまち身動きならないほどの車であふれる。
人々がドア・ツー・ドアという車利用の便利さを手に入れたのと裏腹に、マイカー通勤のラッシュにより市内各所で車の大渋滞が起き、また、これら自動車の排出ガスそのものが都市環境劣化のもとになるという、まことに皮肉な、不幸な結末をまねいている。自動車排気ガス中のCO、窒素酸化物等は地球温暖化の一因ともなっている。
一方、マイカーへの頼りすぎは、歩かない、足を使わないための運動不足での成人病(今や生活習慣病といわれる)「糖尿病」(全国で約1370万人、大人の3人に1人が罹患)への最短の近道ともなっている。
このようなことから、最近、ちまたでは、特定曜日をマイカーで通勤しない「ノー・カー・デー」とする地方自治体、はては、教職員・学生一切の構内への自動車乗り入れを禁ずる「マイカー通勤・通学禁止」という国立大学の試みなども見聞きする。
以上のようなことから、我が名古屋大学もこの地下鉄開通を契機に、教職員・学生誰もが「通勤・通学にマイカーを使用しない」ことを宣言すべきだと考える(もちろん、公用車、緊急自動車および終電以降遅くまで教育・研究等を行う教職員・学生の車は可とすべき、)。
そして、この試みが一般社会の各個人レベルでの「地球環境」を考えるよすがともなるように、国立名古屋大学におけるエコ・プロジェクト取り組みの一環である旨を社会一般に広くPRしていく。この名古屋大学エコ・プロジェクト「ノーカー・われら名古屋大学」(仮称)を本学教職員・学生の諸賢は、いかが考えますか?
初夢II
「名古屋大学夢の懸け橋」
近年、本学東山キャンパスを南北に縦断する道路は、周辺の市街化とともに、自家用車等の交通量が格段と多くなってきている。多くの本学の学生・教職員は、1・2年生の体育の実技・学部科目の受講、売店・郵便局等の利用、各種会議等出席などの際に、この縦断道路を横断する。通過する多くの車の排ガスを吸いながら、青信号となるのを待つ。これらの待ち時間は、例えば卒業までの4年間を通して延べ時間にすれば、つもりつもって相当の時間量になると思われ、また通過することによる排ガス、まき上げられたチリ等は吸気となり、物理的にも心理的にも人体によい影響をもたらすことはない。こうしたロス時間を省き、心豊かにキャンパス生活を送るために、この縦断道路を高架化するなどし(関係自治体と折衝し、トンネル化することにした国立大学もある。このようなトンネル化が最も望ましいが、既に地下鉄および都市高速の工事が進んでおり、完全トンネル化は難しいと思われる。八事方向を高架にし、本山方向をトンネル化するあるいは各方向を分け2層の高架とするなどし、少なくも片側分のスペースを空けるのが望ましい。地下鉄開通のあかつちには、市バスプールの廃止も検討してよい。)横断歩道などという野暮なものを廃する。そしてこれらエリアを喫茶等をちりばめた千鳥たちも群集うような緑豊かな明るい学生・教職員のアメニティ空間として再開発する。
絶え間のない教育研究等の合間に、ひとときの寛ぎの時間を持つ。想像するだけでも素晴らしい
前頁
次頁
教職員委員会 投 稿
kyosyokuin@coop.nagoya-u.ac.jp