平和憲章制定記念日に集う
「劇映画・沖縄」上映会と懇談会



 名古屋大学平和憲章制定12周年にあたる2月5日(金)、名大生協教職員委員会は、記念企画として、「劇映画・沖縄」の上映と懇談を、理系中華食堂でおこないました。参加者は教職員と学生合わせて15人でした。
 映画がつくられたのは1969年、当時の沖縄は日本への復帰前で米軍占領下でした。現在も県民を苦しめている米軍基地が、銃剣とブルドーザーで県民から取り上げたものであること、県民の中にも複雑な利害の対立があったことなどが描かれていました。
 映画のあと、テーブルを囲んで懇談しました。話題は自身の沖縄旅行で感じたこと、これから行ってみたい、平和憲章をどう知らせていくか、などでした。
 名大生協教職員委員会では、平和憲章制定12周年のこの日に向けて、ポスターを北部・理系の各食堂に掲示し、前日と当日の2日間は理系食堂で「明日(きょうは)2月5日は名大平和憲章制定12周年です」と、声をかけながら、「平和憲章全文」と「映画と懇談」の企画を書いたチラシ(2日間で800枚)を配布して宣伝しました。

以下は参加者の感想です。

〈質問事項〉
Q1、「平和憲章」制定当時(87.2.5)あなたは名古屋大学の構成員でしたか? はい いいえ
Q2、映画はいかがでしたか?
Q3、本日の企画はいかがでしたか?
Q4、名大生協は、職員組合、全学会、名院協など学内の他の構成団体と共に「平和憲章」の制定に努力した一員として、いまも「平和憲章」を風化させず、「生きて働く規範」となるよう努力しています。その点で今後、どのような活動をすすめたらよいのか、あなたのご意見がありましたらお聞かせください。

A1、はい
A2、初めてみました。30年前のことだとのこと。私が17才の高校生活を楽しんでいたとき、沖縄の高校生の生き方を知り、胸を打たれました。何の生産性もない戦争のために、土地、家を取り上げられた人々、戦争はあってはならない。大学人が再び戦争への道に進まないためにも平和憲章の意味を再認識するような取り組みが必要だと感じました。(教職員)
A1、はい
A2、沖縄の歴史の1シーンでしかない。
A3、沖縄の歴史をトータル(薩摩による切り捨て、戦場となった太平洋戦争末期の日本からの切り捨て、戦後の切り捨て等)にとらえるのか、平和と沖縄をどう結びつけるのか、沖縄の問題と名古屋大学平和憲章をどう結びつけるのか、今、現時点での日本国内の問題(ガイドライン等憲法九条のなしくずし等)とどう向き合うのか、この企画の姿勢がよく判らない。
A4、年配者の沖縄旅行の感想にくらべ、若い人の意見が新鮮です。私を含めて日本の近現代史が教えられてこなかった、語られてこなかったことを感じます。若い人にスタディツアーをどしどししてほしいと思います。沖縄に限らず、国内国外の問題のある所をどしどし見てまわって問題をとらえてほしいです。(教職員)
A1、はい
A2、仕事の関係で後半しか見れなかったのですが、百姓が土地を取り上げられ、どのように生活していったのか。またいまだに自分の土地が基地の滑走路の下にあるという現状は民主国家のすることではない。
A3、名大平和憲章の風化が著しい。毎年、新学期のときに広めないと若い人は知らず、制定にかかわってきた人々は年々少なくなってしまう。
A4、平和憲章の全文をA2またはA1ぐらいの大きさに見やすく印刷し、各建物の掲示板に貼って、学生、教職員に見てもらいたい。毎年新しく更新する。(教職員)
A1、いいえ
A2、対立に重層性があることがわかった。(院生)
A1、はい
A2、感動的でした。米軍に土地を接収されて、仕事がなくて球拾いというのは、聞いてはいましたが、何とも悲惨なものです。
A3、よかったです。すぐ第2部があったら見たいくらい。
A4、前に江川紹子氏のような講演はよかった。このような講演を通じて平和憲章を伝えて下さい。(教職員)
A1、はい
A2、以前観たことがあるはずだが、すっかり忘れてました。今ふうに言えば、映画がダサイと感じられたが、ああいう映画のような事実が実際に起きていたことを知ると、そのダサさの中に真実を感じました(特に最近のいろんな矛盾が目に見えない世相を思うに)。
A3、悪くはないと思うが人が集まりませんね。(教職員)
A1、はい
A2、良い映画でしたが時代の違いをどう考えるか。30年前の正義はわかるが。
A3、良い
A4、楽しい行事にしていくことだと思う。(教職員)
A1、いいえ
A2、沖縄の米軍基地の現実がよくドラマになっていた。
A3、もっと人が呼べればと思った。(学生)
A1、いいえ
A2、普段見れないような映画なので(私が知らなかっただけかも知れませんが)良かったと思います。  抵抗運動が非暴力で進められたのが良かったと思います。本土での戦闘的な運動は一時的には激しく盛り上がりましたが持続しませんでした。沖縄では今も地道に活動が続けられていますし、いざというときにはたくさんの人が活動に参加してきます。私たちも怖い顔をして危機感を煽る平和活動ではなく明るく楽しくできる平和活動を構築していく必要があるのかもしれません。
A3、テスト期間中ですのでPeace Clubの学生メンバーを十分に集められませんでした。もっと集まれて事前に予習もしておければ良かったのですが。昔の学生はよくこの時期に参加できたものだと感心します。熱意が違うんでしょうか? う〜ん……
A4、学生の間では、もっと視点を広げてみようという話をしています。例えば児童買春問題(Me〜dia2で特集しました)、性差別、環境破壊、教育問題などなど、挙げればきりがないのですが、こういった問題についても考えていこうと思っています。また、今までは「知る」「考える」活動がが多かったので今年は「行動する」活動も重視したいです。(学生)
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教職員委員会 「劇映画・沖縄」上映会と懇談会
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