1987.2.5−2002.2.5
名古屋大学平和憲章制定15周年
平和のつどい開催


 名古屋大学平和憲章制定から15周年を迎えた2月5日、名大生協教職員委員会は「平和のつどい」を開きました。「つどい」では、戦後まもなくつくられた「きけわだつみの声」(モノクロ映画)をビデオで鑑賞し、その後、食事をしながら「私と平和憲章」というテーマで話しあいました。参加者は10人でした。
 教職員委員会では、2月4日と5日の昼休み、北部厚生会館と理系食堂の前で、「明日は(きょうは)名大平和憲章制定15周年です」と声をかけながら、平和憲章全文を載せた「つどい」の案内チラシを配布しました。以下、参加者の感想を紹介します。
Q.映画「きけわだつみの声」はいかがでしたか?(感想)
A.死んでいった兵士の、動員された人々の無念を感じました。友人にききましたが「なぜあのとき反対しなかったのか」という後悔の言葉は、実在した人のセリフだそうです。現在の私たちは、はたして自分のこととして、戦争を考えているのでしょうか。現に有事法が上程されようとしているいま、このセリフは、自分自身のこととして刻みたいと思います。
Q.トーク「私と平和憲章」はいかがでしたか?
A.なぜ、これほど学生は来ないのでしょうか。(学生)
Q.映画「きけわだつみの声」はいかがでしたか?(感想)
A.音響が悪くて声が何を言っているのかわからなかった。モンテスキューの意味が前回わかっていて最後に教師と学生が死ぬはずだったが、そのセリフもわからなかった。
Q.トーク「私と平和憲章」はいかがでしたか?
A.時間が短かかったが内容はよかった。(教員)
Q.映画「きけわだつみの声」はいかがでしたか?(感想)
A.まったく無意味な戦争をうきぼりにしたいい作品でした。音がわれていて聞きづらかったです。
Q.トーク「私と平和憲章」はいかがでしたか?
A.若い学生の参加が少なかったが、参加した人は真剣に平和を考えていて、かすかではあるが期待したい。
Q.名古屋大学平和憲章制定15周年についてひとこと
A.ビラに絵に描いた餅にしないようにと、書いてありましたが、平和憲章は、今の学生にとっては餅の絵にもなっていない気がする。
Q.名大生協教職員委員会への期待もお願いします。
A.宣伝不足で参加者が少なく、よい企画なのにもっと多くの人に参加していただき、一緒に平和について考えることができるとよかったです。(職員)
Q.映画「きけわだつみの声」はいかがでしたか?(感想)
A.当時の再現という点で貴重な作品だと思う。戦争の愚かさ、悲惨なものであることを知らせる必要があると思う。
Q.トーク「私と平和憲章」はいかがでしたか?
A.時間的に少なくなりました。平和について議論ができれば良い。
Q.名古屋大学平和憲章制定15周年についてひとこと
A.原点を忘れず継承してゆくことは大切なことだと思います。(職員)
Q.映画「きけわだつみの声」はいかがでしたか?(感想)
A.制作されてから50年たつ映画ですが、制作された意図が今の時代にあってもよく理解できます。この映画の中で有名な「なぜ、あのときもっと勇気を出さなかったのか?」というセリフが改めて重みをもって受けとめられます。
Q.トーク「私と平和憲章」はいかがでしたか?
A.教育学部のUさんのメッセージ内容に感銘を受けました。ご本人の了解を得たうえで、情宣のチラシ(?)に掲載させていただいては如何ですか?
Q.名古屋大学平和憲章制定15周年についてひとこと
A.学内外の多くの人々にこの憲章の中味を知ってもらうための働きかけを強めることが重要だと思います。
Q.名大生協教職員委員会への期待もお願いします。
A.名大平和憲章の精神を若い人たち(学生)に伝えていくうえで、生協が果たしてきた役割は大きいと思います。今後の継続した、憲章精神継承の取り組みを強めていく必要があると感じます。(教員)
Q.映画「きけわだつみの声」はいかがでしたか?(感想)
A.戦後まもなくできたものということで、今の映画と比べるとちゃちな感じもしましたが、それ以上に実際に演じている人の言葉一つ一つが現実的で重かったです。鬼気迫るものがありました。その中でもいくつか心に残った言葉が「アイツらを憎む理由がない」「魂の自由を捨ててはいけなかったのに…」という言葉でした。自分で判断することを放棄し、ただ上に従うのみの状態になってしまったことがあのような戦争を招来したのではないだろうかと思います。「魂の自由」「尊厳」というものは絶対に捨ててはいけない、どんな状況であろうと判断を他人任せにしてはいけないんだと思いました。
Q.トーク「私と平和憲章」はいかがでしたか?
A.少々人数が少なかったのは残念でしたがまあそれは仕方がないとして、色んな人の思いを聞くことができて良かったと思います。
Q.名古屋大学平和憲章制定15周年についてひとこと
A.企画自体は良いと思います。ただそれに参加するのは一般の人には難しいなあと感じました。最近の若い人はあまり自分の生活を崩したくないでしょうから、何らかのイベントに参加するというのはハードルが高いことだと思うからです。そういった人に働きかけるには、やっぱりその人の生活の中に関係することから平和に近づけていくことが大切だと思います。平和憲章にもありますが「自分の学問を平和に役立てる」と言うような文言にもありますが、これは「自分が好きなことを平和に役立てる」とも言えることだと思います。そう考えれば、自分の生活の中に平和に役立つことを見いだす、それを実行するということも、立派な平和活動で、平和憲章に叶ったことなのではないでしょうか?平和活動には色々な形があり、それらを肯定する根拠としての「平和憲章」であればそれでいいのではないでしょうか?そうすれば学内の人すべてが関われる平和活動にもなりますし、平和憲章も生きてくると思います。少なくとも平和活動を限定し、平和活動の尺度を測る道具に成り下がってはいけないと思います。(学生)
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教職員委員会 名古屋大学平和憲章制定15周年平和のつどい
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